【最新】LUNA2000・HUAWEI(ファーウェイ)蓄電池-丸紅エネブル蓄電池
このたび、日本でファーウェイの蓄電池の販売が開始されることになり、大きな注目を集めています。ファーウェイは、スマートフォンやタブレット端末でよく知られるメーカーではありますが、太陽光発電や蓄電池など再生可能エネルギー分野では、あまり名前を聞いたことがないと言う方も多いでしょう。そのため、ファーウェイの蓄電池「LUNA2000」がどれほどの性能・特徴を持ち合わせているのか、そして蓄電池を購入する際の選択肢に入ってくるのか、その実力が気になりますよね。
そこで本記事では、ファーウェイの蓄電池「LUNA2000」の基本性能から魅力的な特徴まで、徹底的に解説していきます。
ファーウェイってどんなメーカーなの?
そもそもファーウェイとは、どのようなメーカーなのでしょうか。ファーウェイは、中国でAndroidのスマートフォン・タブレット端末・PCなどの電子機器・通信機器、そしてICTソリューションなどを中心に事業展開しているメーカーです。ファーウェイ製のスマートフォン・タブレット端末は日本でも多く販売されているので、ファーウェイ製の端末を使われている方も多いかもしれません。
実際に、世界の2020年のスマートフォン出荷台数で、ファーウェイは韓国のサムスンとアメリカのアップルに次いで世界No.3に輝いています。実をいうとファーウェイは、スマートフォンやタブレット端末だけでなく、太陽光発電のパワーコンディショナーでも世界トップシェアを誇るメーカーなのです。なんと2015年から2019年まで5年連続で、世界のパワーコンディショナー出荷量ランキングで堂々のトップに君臨しており、その実績は折り紙つきといえます。
出典:HUAWEI 「太陽光パワコンの世界シェア、5年連続ファーウェイが1位に ――英Wood Mackenzie調査」
2020年のランキングは2021年5月現時点で未発表ですが、2019年の市場シェアは22%と2位以下に大きな差をつけていることも考えれば、その座は不動のものでしょう。日本においても、産業用太陽光発電のパワーコンディショナーでは市場シェア19%と、国内のパワーコンディショナーメーカーをも抑えてランキング1位となっています。ファーウェイのパワーコンディショナーの導入が多い理由の1つとして、その品質の高さが挙げられるでしょう。
ファーウェイが2019年末までの間に出荷したパワーコンディショナーは、累計不具合率は0.5%と非常に低く、その高い品質をうかがえる結果となっています。そのような状況の中、ファーウェイは満を持して住宅用太陽光発電のパワーコンディショナーと家庭用蓄電池の日本市場へ投入することを発表、注目を集めているわけです。
ファーウェイの蓄電池「LUNA2000」の基本性能
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ファーウェイがどのようなメーカーかがわかったところで、早速ファーウェイの新たな蓄電池「LUNA2000」の基本性能からチェックしていきましょう。ここでは、特に注目しておきたいLUNA2000の以下5つの性能・スペックについて、1つ1つ詳しく見ていきます。
- 「SUN2000」と組み合わせたハイブリッド蓄電池で高効率
- 選べる3つの蓄電池容量
- 12,000サイクルの長寿命
- 全負荷・200V家電対応で停電でも安心
- 3つの蓄電池運転モード
「SUN2000」と組み合わせたハイブリッド蓄電池で高効率
LUNA2000は、ファーウェイのハイブリッドパワーコンディショナー「SUN2000」と組み合わせることで、ハイブリッド蓄電池として使えるようになります。ハイブリッド蓄電池は、ハイブリッドパワーコンディショナー1台で太陽光発電・蓄電池のいずれのパワーコンディショナーの役割を果たす蓄電池システムです。LUNA2000のようなハイブリッド蓄電池の場合、通常のスタンドアローンタイプの蓄電池と比べて電力変換の回数が少なく済むため、電力の利用効率を高くできるメリットがあります。
パワーコンディショナーは、太陽光発電で発電した直流電流を、家の中で使える交流電流へと変換する電子機器です。スタンドアローンタイプの蓄電池では、太陽光発電で発電した電力は太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナーで2回変換されたのち、蓄電池へ充電されます。さらに、蓄電池に貯めた電力を家の家電に供給する際にもう1度電変換が必要になるため、合計3回の電力変換が入ることになるわけです。電力を変換する際には、必ず3%〜5%程度の電力ロスが発生するため、その回数は少ないに越したことはありません。
ハイブリッド蓄電池の場合は、太陽光発電で発電した電力をそのまま蓄電池に充電できます。そのため、電力の変換回数を蓄電池から住宅へ供給する際の1回のみで抑えられるようになるため、少ないロスで効率的に電力を活用できるわけですね。電力をムダなく使えるということは、電気代の節約・売電の効果が高まる結果につながります。つまりハイブリッド蓄電池は、スタンドアローンタイプの蓄電池に比べて、経済的な面でメリットが大きいと言えます。
太陽光発電と蓄電池をこれから設置する方はもちろん、すでに太陽光発電を設置している方にもハイブリッド蓄電池はおすすめです。特に、太陽光発電のパワーコンディショナーが寿命を迎えるタイミングにある、太陽光発電を設置してから10年が経過する、もしくは卒FITを控えている方は要チェックです。太陽光発電のパワーコンディショナーを交換するのであれば、このタイミングでハイブリッドパワーコンディショナーに交換してハイブリッド蓄電池に切り替えましょう。
単にパワーコンディショナーを交換するだけになるよりも、蓄電池の導入コスト下げつつパワーコンディショナーの交換もできるので高いコストパフォーマンスを期待できます。
選べる3つの蓄電池容量
LUNA2000は、蓄電池容量が5.0kWh、10kWh、15kWhと5.0kWh刻みで3つのモデルをラインナップしています。蓄電池容量は、家族構成やライフスタイル、太陽光発電のシステム容量などによって最適解は変わってくるので、大中小の3つの容量から好きなモデルを選べるのは嬉しいポイントです。加えて、3モデルの中で最大の15kWhという蓄電池容量は、スタンドアローンタイプ・ハイブリッド蓄電池のいずれにおいても、家庭用蓄電池としてはかなりの大容量です。
容量が大きければ、それだけ普段の生活でより効率的に電力を活用できるようになりますし、停電時の備えとしても非常に心強い存在になってくれます。
12,000サイクルの長寿命
LUNA20000のサイクル回数は12,000サイクルと、業界内でも長寿命な蓄電池でもあります。サイクル数とは蓄電池の寿命を表す単位で、1サイクルは100%の充電状態から0%まで放電、そして100%に再度充電するまでの1セットと定義されています。仮に1日1サイクルと考えるとすれば、12,000サイクルだと30年以上もの期間、LUNA2000は使えることになるわけです。
実際には、0%まで完全放電することは蓄電池の制御的にありませんし、毎度100%の満充電から蓄電池を使うわけでもありません。また、蓄電池の容量や使い方、太陽光発電のシステム容量などの条件によっても当然サイクル数は変わってくるので、年数はあくまでも目安となります。とはいえ、長く使っていくことが前提になる蓄電池において、これだけの年数相当の期間だけ蓄電池を使い続けられるという事実は十分安心できるポイントと言えるでしょう。なお、保証期間もメーカー保証が10年、有償で15年まで延長もできるので、その点も評価が高いですね。
全負荷・200V家電対応で停電でも安心
蓄電池の性能において無視できないポイントとして挙げられる停電時の性能ですが、LUNA2000は全負荷ならびに200V家電に対応しています。全負荷にすれば、停電になったとしても普段通り家全体で電気をつかることが可能です。特定負荷も選択できますが、全負荷にすれば特定負荷のように電力使用が特定の部屋や家電に限られる心配がなくなるため安心でしょう。また、LUNA2000は200V家電にも対応しているため、サイズの大きいエアコンやIHクッキングヒーター、床暖房なども問題なく使えます。加えて、自立運転出力が4.95kWとパワフルなので、停電時に蓄電池へ貯めた電力で家電を使いながら、太陽光発電で発電した電力を充電に当てることも可能となっています。
3つの蓄電池運転モード
家庭用蓄電池は、所有者のニーズや使い方に対応できるように複数の運転モードを搭載していますが、LUNA2000には以下の3種類の運転モードがあります。
運転モード |
詳細 |
経済モード |
経済性を優先して、日中は太陽光発電の余剰電力を売電、夜間は電力系統からの安い深夜電力で蓄電池に充電する運転モード。 朝夕の太陽光発電が発電が少ない時間帯は、蓄電池から放電して電気代を節約する。 |
防災モード |
災害時に備えて、停電になっても十分な蓄電池残量をキープすることを優先する運転モード。 基本的な蓄電池の運転状態は、経済モードに準じるが、蓄電池残量が一定値を迎えると蓄電池残量をキープするために運転しない。 なお、蓄電池残量は任意で設定が可能。 |
エコモード |
エコを優先して、できる限り太陽光発電・蓄電池で住宅の電力を賄う運転モード。 日中は自家消費+余剰売電、夕方から朝方までの時間帯は蓄電池放電で賄いつつ、不足分は電力系統から電力を購入する。 |
これだけの運転モードがあれば、太陽光発電や蓄電池の使い方によって、自分に合った運転モードを選ぶには十分でしょう。なお、LUNA2000の基本性能をまとめると、以下のようになります。
型式 |
LUNA2000-5-NHS0 |
LUNA2000-10-NHS0 |
LUNA2000-15-NHS0 |
蓄電池容量 |
5.0kWh |
10.0kWh |
15.0kWh |
サイズ |
670mm × 150mm × 600 mm |
670mm × 150mm × 960 mm |
670mm × 150mm × 1320 mm |
重量 |
63.8kg |
113.8kg |
163.8kg |
使用環境温度 |
-20℃〜+55℃ |
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設置湿度 |
5%〜95%(結露なし) |
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防水防塵 |
IP65 |
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設置場所 |
屋内・屋外 |
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保証年数・蓄電容量 |
10年・50% ※有償で15年に延長OK |
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サイクル数 |
12,000サイクル |
ファーウェイの蓄電池「LUNA2000」の4つの特徴
ファーウェイの新しい蓄電池LUNA2000は、基本性能でも十分に魅力的な蓄電池ですが、さらに高く評価できる特徴があります。ここでは、LUNA2000の蓄電池として強い4つの特徴について、1つずつ詳しく確認していきましょう。
- 業界トップクラスの変換効率97.0%
- 蓄電池容量の大容量化が可能
- AFCI機能搭載で火災の心配なし
- スマート蓄電システムで高効率
業界トップクラスの変換効率97.0%
LUNA2000の特徴の1つとして、JIS変換効率97.0%、最大変換効率97.5%という業界トップクラスの高い変換効率が挙げられるでしょう。太陽光発電のパワーコンディショナーでも、変換効率は95.0%〜97.0%であることを考えれば、ハイブリッドパワーコンディショナーとしては驚異的な数値です。パワーコンディショナーで、世界トップシェアを誇るファーウェイだからこその高性能さと言えるでしょう。変換効率が高ければ、それだけ電力の変換ロスを軽減できるため、電気代の節約効果や売電収入に直接プラスに働きます。
蓄電池容量の大容量化が可能
LUNA2000は、5.0kWhの蓄電池モジュールを連結させることで、最大30kWhまで大容量化が可能になっています。5.0kWh・10.0kWh・15.0kWhと蓄電池容量の違う3モデルをラインナップしていますが、これは5.0kWhの蓄電池モジュールを縦に連結させているわけです。蓄電池は1ユニットあたり3つまで蓄電池モジュールを連結可能なので、15.0kWhが1ユニットの最大容量となります。
そして、蓄電池ユニットは2つまで併設できるようになっているので、15.0kWhから5.0kWh刻みで最大30kWhまで容量を増やせるのです。ハイブリッド蓄電池でここまで蓄電池容量を増やせるメーカーは他にはほとんどありません。そのため、蓄電池容量が15kWh以上の大容量のハイブリッド蓄電池をお探しの方は、ファーウェイのLUNA2000が筆頭候補になってくるでしょう。さらに、LUNA2000の蓄電池モジュールは、設置後であっても後から増設OKとなっています。
そのため、当初は蓄電池容量5kWhで導入しておいて、家族が増えるタイミングなど蓄電池容量を増やしたくなってから、蓄電池モジュールを増設して15.0kWhにすることも可能です。蓄電池は導入費用が安いわけではないため、初期投資を抑えながらも後から蓄電池容量を増やせるLUNA2000は、大きなアドバンテージを有しているといえるでしょう。
AFCI機能搭載で火災の心配なし
AFCI(アーク放電回路遮断)機能を搭載していることで、火災になるリスクを最小限に抑えてくれる点も、LUNA2000の大きな特徴の1つです。太陽光発電では、太陽光パネルのケーブルの断線やコネクタの緩み、通電中のコンセント引き抜きなどでアーク放電という現象が起こります。アーク放電が発生した際に近くに燃えやすいものがあると、引火して火災に繋がる可能性もあり、できる限り避けたいものです。
実際に、アーク放電が原因と思われる太陽光発電の火災事故も、実例としていくつか存在します。ファーウェイのLUNA2000は、アーク放電発生時のパターンをデータベースから学習したAIチップ・AFCI機能を搭載しています。そのため、アーク放電の発生を瞬時に検出、なんとわずか0.5秒以内に直流アークの発生した回路をシャットダウンしてくれるわけです。このようにLUNA2000は、アーク放電によって発生する火災リスクを、大きく低減することを可能としています。
スマート蓄電システムで高効率
LUNA2000は、各蓄電池モジュールごとに独立して制御が行われるスマート蓄電システムによって、蓄電池の実行容量を最大限まで活用できるようになっている点も特徴的です。通常の蓄電池システムでは、蓄電池内部の蓄電池ユニットのうち、もっとも蓄電池容量の残量が少ないユニットに他のユニットも引っ張られてしまいます。そのため、せっかく蓄電池容量が多く残っているにもかかわらず、最大限に蓄電池容量の活用ができません。
一方のLUNA2000は、連結する5.0kWhの各蓄電池モジュールごとに、AIによって独立した制御が行われるBMU(Battery Management Unit)を搭載しています。そのため、各蓄電池モジュールごとのSOCを予測する精度が高く、最大限に蓄電池残量を活用できるというわけです。
出典:HUAWEI「住宅向けソリューション スマート蓄電システム」
ファーウェイは、スマートフォンやタブレットで世界的に有名なメーカーですが、太陽光発電のパワーコンディショナーでも世界No.1シェアという実力があります。そんなファーウェイの蓄電池LUNA2000は、その実力に違わず3種類の蓄電池容量、12,000サイクルの長寿命、97.0%の変換効率といった業界でも指折りの性能を有したハイブリッド蓄電池です。また、ACFI機能やスマート蓄電システム、蓄電池モジュールの増設、さらには最大蓄電池容量30kWhの大容量といった魅力的な特徴も併せ持っています。蓄電池の導入を検討中の方は、ぜひ一度ファーウェイのLUNA2000も選択肢の1つに加えて検討を進めてみてはいかがでしょうか。
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