【最新】リチウムイオンと鉛蓄電池・電動フォークリフトに最適なのはどちら?-丸紅エネブル蓄電池
自動車業界のEV化が急速に進む中、フォークリフトも電動化が加速しています。
2008年にバッテリー式がガソリン式を逆転してから、2016年には60%以上と半数以上がバッテリー式の電動フォークリフトになっています。
そんな電動フォークリフトも、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの2種類あるため、どちらを選ぶべきか悩む方も多いでしょう。
日々の業務で使うフォークリフトですので、できる限り使い勝手が良い&長く使えるものを採用したいですよね。
ここでは、鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーどちらの電動フォークリフトを選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて解説していきます。
リチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーは何が違う?
リチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーの違いは、その名前からもわかるようにバッテリーに使われている材料です。
具体的には、バッテリー内部にある電解液と正極・負極に用いられている材料が異なります。
リチウムイオンバッテリーの電解液は有機電解液、負極が炭素系素材、正極がリチウム含有金属酸化物です。
一方で、鉛バッテリーは負極に鉛、正極に二酸化鉛、電解液に希硫酸となっています。
使われている材料が異なるとバッテリーの特性に違いが出てくるので、用途や目的などに応じて使い分けられています。
歴史的には、鉛バッテリーは昔から使われている最も歴史の古いバッテリーで、バッテリーとしての安定性が高いこともあって採用実績も非常に多いです。
自動車用のバッテリーとしてはもちろん、非常用電源など幅広い用途で利用されています。
他方で、寿命や重さ・サイズなどの観点で、さまざまな課題がありました。
そのような課題を解決してくれるバッテリーとして、近年注目が集まっているのがリチウムイオンバッテリーです。
リチウムイオンバッテリーは、スマートフォンやPCなどの小型電子機器を中心に今で欠かせないバッテリーとなっており、その実績は鉛バッテリーにも負けていません。
スマートフォンやPCに多く採用されていることからもわかるように、リチウムイオンバッテリーは鉛バッテリーよりも軽量でコンパクトという特徴があります。
そのほか、充電速度や寿命など性能面でもそれぞれのバッテリーに違いがあるため、次章で詳しくチェックしていきましょう。
【5番勝負】鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの性能比較
リチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーの違いがわかったところで、実際にそれぞれの性能を電動フォークリフトへ焦点を当てて比較していきます。
ここで解説していくのは、電動フォークリフトを使っていく上で必ずチェックしておきたい次の5つです。
- 充電時間
- 稼働時間
- 耐用年数
- メンテナンス性
- コスト
充電時間
バッテリーの充電時間は、電動フォークリフトの使い勝手を大きく左右するバッテリー性能の1つでしょう。電動フォークリフトはバッテリー駆動なので、当然ながらバッテリーの定期的な充電が必要になります。具体的には鉛バッテリーの場合で、満充電まで充電するのに約8〜10時間ほどかかるのが一般的です。そのため、バッテリーの充電はどうしても夜間に行わざるをえません。また、充電を忘れてしまったら、その日は1日フォークリフトが一台使えなくなってしまいます。このように鉛バッテリーの場合は、日々フォークリフトを運用していく上で、充電残量のことを十分に配慮して使っていかなければなりません。
対してリチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトは、急速充電が可能なため充電スピードが非常に早いです。時間にして1〜2時間ほど、実に鉛バッテリーの4分の1の時間で充電が済みます。そのため、仮に前日のバッテリー充電を忘れたとしても、休憩時間などの隙間時間で1時間も充電すれば十分に使えるレベルまで充電残量が回復します。
このほか、昼勤と夜勤の双方でフォークリフトを使う現場では、鉛バッテリーのスペアを用意して交換しながら使っているケースもあるでしょう。そうなると、スペアバッテリーとの交換作業も重さも相まって結構な手間ですし、単純に2倍のバッテリー分のコストやメンテナンス・維持管理も必要です。リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトなら、スペアバッテリーは必要なく、本体のバッテリーのみで運用できます。このような観点から、リチウムイオンバッテリーの充電時間の短さは特に重宝するでしょう。
稼働時間
稼働時間、つまりどれだけバッテリー持ちが良いかも、電動フォークリフトのバッテリー性能を確認する重要なポイントです。稼働時間が長ければ、それだけバッテリーの充電回数も少なくて済むので楽ちんでしょう。従来の鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトは、一般に連続で約4〜5時間ほどの稼働時間です。一方のリチウムイオンバッテリーはというと、その倍の10時間以上も連続で稼働できる設計となっています。
加えて、リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトは、上記で説明した通り充電時間が1〜2時間程度と短いです。つまり、4〜5時間経過するごとに1時間充電するルーチンを繰り返せば、24時間フォークリフトの稼働が必要な現場でも問題なく運用していけます。鉛バッテリーと比べて、リチウムイオンバッテリーは長い稼働時間と充電の早さで非常に便利な電動フォークリフトと言えるでしょう。
耐用年数
バッテリー性能のうち、長く運用を続けていく電動フォークリフトにとって、耐用年数も導入の決め手になる重要な項目として挙げられます。鉛バッテリーの耐用年数が一般的に5年であるのに対して、リチウムイオンバッテリーは10〜15年と2倍から3倍も寿命が長くなっています。そのため、鉛バッテリーの場合だと定期的にバッテリーの買い替えが必要になりますが、リチウムイオンバッテリーはほとんど買い替えがいりません。
リチウムイオンバッテリーは、鉛バッテリーと比べて圧倒的にバッテリーの買い替えが少なくて済みます。加えて、鉛バッテリーの場合はスペアバッテリーも含めての交換となりますが、リチウムイオンバッテリーではそのような心配もありません。つまり、リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトを採用することで、バッテリーの買い替えコストを大幅な削減を見込める、というわけです。
メンテナンス性
耐用年数と同じく、長く電動フォークリフトを使っていく上で気になる点がメンテナンス性でしょう。鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトの場合、ほぼ毎日のようにバッテリー液の補充が必要ですよね。一方のリチウムイオンバッテリーは、バッテリーの補水作業はまったく必要ありません。補水作業に加えて、清掃も定期的に必要なので、このようなメンテナンスが不要になる点でリチウムイオンバッテリーは評価が高いです。
また、上記で述べたように長寿命なリチウムイオンバッテリーは、バッテリー交換作業も鉛バッテリーより大幅に少なくて済みます。鉛バッテリーの交換作業は、かなりの重量で作業者の負担にもなるので、やはり避けたい作業の1つです。このように、リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトはほぼメンテナンスフリーなので、非常に楽ちんな管理で使っていけるでしょう。
価格
製品価格の面でいうと、リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトより、鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトの方が安く購入できます。自動車でも、ガソリン車とハイブリッド電気自動車(PHV)・電気自動車(EV)では、PHVやEVのほうが価格が高いですよね。そのため、製品価格だけで見ると鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトが、リチウムイオンバッテリーよりも魅力的に見えます。ただ、電動フォークリフトは導入費用だけでなく、維持管理のランニングコストもかかります。その1つが、電気代です。電気代は充電時間に比例して増えるので、急速充電によって充電時間が短縮されるリチウムイオンバッテリーにすることでコスト削減を見込めます。
また、ランニングコストとしてメンテナンス費用も考えておかなければなりません。鉛バッテリーを搭載している場合、補水するバッテリー液の費用はもちろん、寿命を迎えたバッテリーの交換費用もあります。このほか、補水や充電、バッテリー交換の作業にかかる従業員の賃金も無視できません。このように、製品価格だけで見ると鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトが一見安く見えますが、トータルコストで考えるとリチウムイオンバッテリーの方が安くなるでしょう。
電動フォークリフトの性能をバッテリー別にまとめると、次の通りです。
バッテリー |
鉛バッテリー |
リチウムイオンバッテリー |
1. 充電時間 |
約8〜10時間 |
約1〜2時間 |
2. 稼働時間 |
約4〜5時間 |
10時間以上 |
3. 耐用年数 |
5年 |
10〜15年 |
4. メンテナンス性 |
|
メンテナンスフリー |
5. 製品価格 |
安い |
高い |
6. ランニングコスト |
高い
|
安い
|
電動フォークリフトはリチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーどちらにすべき?
リチウムイオンバッテリーと鉛バッテリー、どちらを搭載した電動フォークリフトにすべきか、結論から言えば圧倒的にリチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトがおすすめです。上記の比較で述べたように、リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトは鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトに比べて非常に使い勝手が良いです。稼働時間・充電時間・耐用年数・メンテナンス性と、主要なバッテリー性能、そして日々の作業のどちらもリチウムイオンバッテリーの電動フォークリフトにアドバンテージがあります。
コスト面では確かにリチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトの製品価格が高いですが、それに見合うだけの性能を有していると言えるでしょう。どうしてもすぐに電動フォークリフトの調達が必要で、予算が厳しいなどの事情がない限りは、性能面で優れるリチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトを選ぶべきです。
また、リチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトは、ランニングコストも含めたトータルのコストパフォーマンスが鉛バッテリーよりも高いです。メンテナンス費用や電気代など、長く使えば使うほど鉛バッテリーとリチウムイオンバッテリーの製品価格の差はなくなります。そのため、5年10年と長い目で見れば、コスト的にもリチウムインバッテリー搭載の電動フォークリフトを採用する方が賢い選択といえます。
電動フォークリフトはリチウムイオンバッテリーがおすすめ!
電動フォークリフトにはリチウムイオンバッテリーと鉛バッテリーの2種類ありますが、圧倒的にリチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトがおすすめです。従来は鉛バッテリー搭載の電動フォークリフトが採用されることも多かったのですが、バッテリー性能・トータルコストのいずれも、リチウムイオンバッテリーに軍配が上がります。
何かと面倒な補水作業はないですし、充電スピードも早くて使い勝手が非常に良いです。これからフォークリフトの新規購入を考えている方、買い替えを検討中の方も、ぜひリチウムイオンバッテリー搭載の電動フォークリフトを第一候補としてみてはいかがでしょうか。
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